工場の投資戦略とエンジニアリング技術に関する新刊書籍 「投資価値を最大化する『攻めの工場』づくり」 (佐藤知一・丸山幸伸 著)のご案内

製造業の投資戦略に携わる皆さん、そして工場で働く技術者・スタッフの皆さん、

貴社にとって、工場の「あるべき姿」はクリアですか? また、工場への設備投資が確実に価値を生み出すためのプロセスは、全体が見えていますか? そして、スマートな工場エンジニアリングの最新技術を活用する準備は、できていますか。

 

私ども日揮グループは、工場づくりのための最新の技術と考え方をまとめた書籍:

投資価値を最大化する『攻めの工場』づくり ~ 『日揮流』10のスマート化戦略
佐藤知一・丸山幸伸 共著

 https://amzn.asia/d/gkBk5vY

を今般、刊行することにいたしました。

 

20251117日よりAmazonからKindle版を販売開始、ペーパーバック版も近日中に発売予定です。

 

 今日、工場づくりに取組むきっかけは、さまざまです。老朽化した設備・建家の更新、深刻な人手不足のための自動化、BCPやサプライチェーン途絶対応のための移転分散、など「守り」の動機もあるでしょう。もちろん、新製品導入や増産のための設備拡張、技術進歩に伴う作り方の刷新、そして既存工場の集約・大規模化による生産性向上など、前向きな事案も多いはずです。かりに最初のきっかけは「守り」でも、せっかく投資するなら、最新の効率的な技術を活用して、「攻めの工場」づくり取組みたいと考えるのが自然ではないでしょうか。 

 ところで、我が国の従来の工場づくりには、いくつか問題点がありました。たとえば製造設備と、それを入れる建物構造との干渉や不整合。あるいは製造ラインと、人や物流の動線とのレイアウト上の錯綜。機械設備とITシステムとが、つながっていないこと。何よりも、製造現場の切実なニーズと、全社の投資判断とのギャップ・・・機械と建築、製造と物流、ハードとソフト、本社と工場など、部門間の壁が高い製造業では、全体を構想して取りまとめる機能が十分発揮されず、結果として投資効率が上がらない工場となる状況が散見されました。どうしたら投資価値を最大化できるか、そのための知恵が問われます。

 私ども日揮グループは100年近くの歴史の中で、国内・海外の数多くの顧客の工場プラント投資をお手伝いしてきました。エンジニアリング会社とは、建物も機械も、製造設備も付帯設備も、ソフトもハードも、全体をいわば「システム」=仕組みとして構想設計し、プロジェクトを取りまとめる仕事です。その最先端のノウハウを、本書は包み隠さずすべて開示し、分かりやすく説明しました。

 本書では最初に、製造業の工場タイプと特性といった前提知識から始め、前半では、立地論を含む基本計画づくりと投資判断までを解説します。

 後半は、製造工程・物流動線・建築空調・電気・用役・ITなど、工場基本設計とエンジニアリング各論のエッセンスを、実例を交えて詳しく紹介します。最後に、工場づくりで非常に重要となるプロジェクト・マネジメントの取組みを述べて締めくくる構成です。この中に、日揮流の10のスマート化戦略を織り込みました。

 

主な章立ては以下の通りです:

【はじめに】

  • 序章:あなたの工場は「コストセンター」?
  • 第1章:「攻めの工場づくり」に必須の前提知識(工場タイプとシステム特性)

【戦略1】立地選定・敷地計画

  • 第2章:立地がすべてを左右する
  • 第3章:「敷地」で工場の未来は決まる

【戦略その2】 生産形態の決定

  • 第4章:あなたの工場に最適な「生産形態」とは?

【戦略その3】 生産方式とレイアウト設計

  • 第5章:レイアウトは利益を左右する

【戦略その4】 採算分析・投資判断

  • 第6章:巨額投資を成功に導く!「工場マスタープラン」の作り方

【戦略その5】 製造工程設計

  • 第7章:生産量のABC分析で見える!工場の「設計基本条項」とは?
  • 第8章:工場の設計は「回路図」で考えよ
  • 第9章:「製造工程の見える化」がライン設計の出発点

【戦略その6】 物流動線・在庫計画

  • 第10章:利益を生み出す「日揮流」物流の自動化とは?

【戦略その7】 建築・空調設計

  • 第11章:「レイアウト」と「空間構成」で進化する工場へ
  • 第12章:製品品質と歩留まりを決める「空調設備設計」

【戦略その8】 工場インフラ設計

  • 第13章:生産を支える生命線「ユーティリティ設備の設計」
  • 第14章:製造を支える心臓部、「スマート工場の電気設計」

【戦略その9】 ITシステム導入

  • 第15章:ITなんて怖くない! スマートな工場の制御・ITシステム

【戦略その10】 PMと立上げ組織

  • 第16章:【経営層必見】工場づくりを成功に導くプロジェクト・マネジメントとは?
  • 第17章:工場づくり、誰に任せる?失敗しないアウトソーシングと契約の鉄則

【おわりに】

 本書は、電子版(Amazon Kindle)と紙の書籍の二種類で発売いたします。電子版は1,200円、ただし当面はキャンペーン価格で発売中です。ペーパーバック版は予価2,500円です。本書の内容の多くは、当HPでも公開した日刊工業新聞社の雑誌「工場管理」連載記事をベースにしていますが、順序・構成等を根本から見直し変更し、記述・図表も最新のものに更新しました。

 工場づくりと製造業の投資戦略に関わる専門家の皆さんに、ぜひ手に取っていただきたい書籍になったと自負しております。多くの方々のご参考となれば幸いです。